第十九歩目

 中学の頃によく一緒に過ごした人。ってか、多分好きだった人が結婚したらしい。
 実家に帰ってから敢えて会わなかった。 付き合っている人がいるともきいていたし、会った時にどんな顔していいかわからなかったから。

 思えば、所謂中2病全開の時に関わってた人だった。
色んな漫画や音楽に影響を受けた。
女嫌いだった自分が、初めてちゃんと関わった家族以外の女性。
その後の人生で女性と関われる様になったのは、その人のおかげだった。
 別の高校に進学して、その人が恋しくなって告白紛いのこともしたっけかな。 断られたけども。
 そして、忘れた頃にその人から付き合おうって言われたけれど、その後日やっぱりなかったことにしよう…なんて言われたな…。

 懐かしい。 

 結婚したって人づてにきいて、なんとも言えない気持ちになったけれど、少し落ち着いたら純粋におめでとうって気持ちになれた。

 懐かしい思いや気持ちが溢れてきた。
ノスタルジーだね。

 こんな気持ちの時は、今の自分が誰かのおかげで存在できてることを実感する。

 そして、その大部分は人との関わりの中だった。
中学のその人だったり、高校の男子達、大学から同棲した貴女。 その他にも…。

 そして、時が経ったんだなぁって思う。
自分の年齢や、かかる責任、思い。

 いつの間にか捨てて、拾って、また捨てて。

 繰り返してきたんだなぁ…。

 今度は何を拾って、捨てていくんだろうか…。